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返済シミュレーションとは?メリットやポイントについて解説!

返済シミュレーションとは?メリットやポイントについて解説!

返済シミュレーションとは?

お金を借り入れる際に返済シミュレーションができることをご存知でしょうか。返済シミュレーションを行えば、毎月の返済金額や、完済までに必要な返済回数があと何回なのかについて確認することができます。

返済計画をしっかり立てたい方や、残りの返済金額や返済回数を確認したい方には、非常に役立つサービスと言えるでしょう。以下ではそんな返済シミュレーションについて詳しく解説していきます。

返済シミュレーションのメリット

返済シミュレーションを行うことにはさまざまなメリットがあります。あらかじめどのようなことができるのかを理解した上で、シミュレーションを行うことをおすすめします。返済シミュレーションのメリットを具体的に解説していきます。

メリット1. 返済金額や返済期間が整理できる

返済シミュレーションを行う大きなメリットは、返済金額や返済期間が整理できることです。
具体的には「毎月いくら返済すべきなのか」「完済までに何回支払うのか」「完済するまでの期間はどれほどなのか」が分かり、正確な返済計画を立てることが可能となります。

無計画に返済しているだけでは情報を整理することができず、漠然と返済することになりかねません。返済シミュレーションを活用し、返済計画を明確化することで、スムーズな返済が可能になるでしょう。

メリット2. 借り入れが可能か判断できる

このほかにも、返済シミュレーションを行うことで借り入れができるのかの判断基準となるメリットもあります。例えば、あらかじめ毎月の返済金額や返済期間、返済する総額が把握できていれば、カードローンを利用すべきかの判断に役立ちます。

もし、曖昧な状態でカードローンを利用してしまえば、後々の返済が行えなくなる可能性もあるでしょう。場合によっては、そもそもローンを利用しない方がよい場合もあります。利用してから後悔をしないためにも、事前にシミュレーションを行うことが大切です。

メリット3. 精神的な負担を軽減できる

カードローンは完済までの期間、残りの返済金額などが分かりにくく、返済しても返済しても終わらないといった感覚に陥りがちです。

返済シミュレーションを行うことで、そのような精神的な負担を軽減できる可能性があります。

返済シミュレーションを行うことによって完済までの期間や返済金額について把握することができます。完済までのゴールを明確にできれば、安心してお借り入れやご返済を行うことができ、精神的な負担を軽減することができます。

このように、人によっては精神面での負担が軽減できる場合がある点もメリットの一つと言えるでしょう。

返済では実質年率を把握することが大切

実質年率はカードローンを利用する場合には必ず耳にする言葉でしょう。カードローンを利用する場合にはこの実質年率を把握することが非常に大切です。以下では実質年率の概要や金利との違いなどについて解説していきます。

実質年率とは?

実質年率は利息、手数料など元金以外で支払うべき費用を含めた利息年率のことを言います。この実質年率を使用して計算を行うことで、返済すべき金額の合計額を計算することが可能になるのです。また、この実質年率を比較すればどのカードローンを利用しようか悩んでいる際の判断にも役立ちます。

実質年率と金利はどう違う?

実質年率は利率に手数料などを含んでいるため、厳密には金利とは異なるものです。しかし、現在ではほとんどのカードローンやキャッシングにおいて諸費用が無料になっています。そのため、実質年率と金利はほぼ同じ意味として捉えられることが多いのです。ただし、実質年率の表記の仕方は「借入金利」や「基準金利」といったように異なっています。このような場合でもその意味は実質年率と同様になりますので、注意するようにしましょう。

返済方式を確認しよう

カードローンの返済方式は毎月決まった額を返済する「約定返済」が基本です。ただし、同じ金額や金利でも、返済方式によって発生する利息が異なるため、注意が必要になります。以下では返済方式の概要や種類について解説していきます。

カードローンの基本は毎月返済

カードローンの返済では、毎月決まった金額を返済する「約定返済」が基本方式となっています。

ただし、金融機関によってその支払方法はさまざまで、銀行口座から引き落としによって返済を行ったり、コンビニのATMから返済を行う方法もあります。

約定返済の方法

約定返済で返済する金額を決定する方法には、「リボ払い」という方式を採用している場合が多いです。このリボ払いにはさまざまな種類がありますが、主に「元利定額返済方式」と「残高スライド元利定額返済方式」のどちらかが採用されます。
以下ではそれぞれの方式について具体的に解説していきます。

元利定額返済方式

元利定額返済方式とは、元金と利息を合わせた一定金額を毎月返済で行う方式のことです。これは、例えば毎月の返済金額が5万円だった場合にはその5万円の中に元金、利息の両方が含まれることを意味しています。

この方式を利用すれば毎月の家計への影響が少なく、収支計画を行う際にはメリットとなるでしょう。しかし、もし借り入れをした金額が大きければ完済まで時間もかかり、利息もかさむため注意しなければなりません。

残高スライド元利定額返済方式

残高スライド元利定額返済方式では、元利定額返済方式と同じように元金と利息を合わせた一定額を返済していきます。しかし、その返済金額が借入残高によってスライドする点で異なっています。

例えば、借入残高が400万円であれば毎月の返済額が10万円、200万円であれば5万円という形で、残高によって返済金額が変化していく方式です。この方式では、借入残高が少なくなれば毎月の返済金額も減り返済負担が軽くなるメリットがあります。しかし、借入残高によって返済金額も異なるので毎回確認する必要がある点ではデメリットと言えるでしょう。

臨時返済

臨時返済とは約定返済と違い、時期を定めずに返済する方法のことです。カードローンの利息は借り入れの日数や借入残高、適用金利などにより決定されます。そのため、臨時返済を行うことにより借入残高を減らすことができれば、支払うべき利息の総額を抑えることが可能です。

臨時収入などが入った時などに、この臨時返済をうまく活用するようにしましょう。
ただし、臨時返済を行う場合には手数料がかかる場合があります。また、金融機関によって返済の方法も異なっていますので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

具体的な返済シミュレーションの方法

返済シミュレーションを行う方法として金利から計算する方法とシミュレーターを使う方法があります。以下ではそれぞれについて具体的に解説していきます。

金利から計算する

返済シミュレーションを行う具体的な方法としてまず挙げられるのは、金利をもとに計算する方法です。カードローンの利息は金利が分かれば計算することができます。以下の計算式を利用して計算を行ってみましょう。

借入金額×金利÷365日×借入日数=利息

もし、15万円を金利10%、1年間で返済する場合には、

150,000円×0.1÷365日×365(1年間)=約15,000円

となります。このように利息金額が分かれば返済計画を立てやすくなるでしょう。
ただし、この計算式によって求められる金額はあくまで目安ですので、注意しなければなりません。

シミュレーターを使う

このほかにも、シミュレーターを使う方法もあります。計算ソフトを用いてシミュレーションを行えば、より正確にカードローンの返済計画を立てることができるでしょう。

シミュレーターでは、利息や返済総額、毎月の返済金額や完済までの期間などが計算可能です。
インターネットでは無料でシミュレーションが行えるサービスもあるので、気になる方は一度利用してみるとよいでしょう。

余裕を持って返済するポイントとは?

カードローンを利用する時は、計画的に返済することが大切です。何も考えずに利用していると、借入残高が減らなかったり、負担が大きくなったりしてしまう場合があります。無理なく返済するために気をつけるべきポイントをご紹介します。

自らの返済能力を理解しておく

計画的な返済を行うためには、まず、自らの返済能力をよく理解することが大切です。毎月の収入や支出、貯金額などを確認し、どれほどの返済金額を設定するのか計算する必要があります。

そのため、自分の借入状況を把握し、返済能力と照らし合わせることが大切です。うまくバランスを調整しながら、無理なく返済していくようにしましょう。

臨時返済を活用する

臨時返済を上手に活用すれば、状況に応じて効率的に返済を行うことができます。例えば、普段の返済では返済金額を低めに抑え、ボーナスなどの臨時収入が入ったときに臨時返済を行う方法もあるでしょう。このような方法で返済すれば、無理なく返済を進めることができます。金銭的に余裕がある時に返済を行い、効率的に返済を行うようにしましょう。

返済における注意点

カードローンの返済では注意しておかなければならないこともあります。以下では特に注意すべきことについていくつかご紹介していきます。

責任を持って返済する

当然ですが、カードローンを利用した場合には必ず返済することが大切です。借り入れを行ったお金は責任を持って返済するようにしましょう。無理なく返済を行うためには、入念に計画を立てることが大切です。上記のシミュレーションなどを活用すれば、より正確に計画を立てることができます。自分に合った返済計画を立て、必ず返済するようにしましょう。

返済金額や返済日は変更できる

返済金額や返済日は変更することができます。これまでは無理なく利用できたものの、事情が変化することもあるでしょう。場合によっては転職して給料日が変更になるようなこともあるかもしれません。返済金額や返済日の都合が悪くなった場合には変更の相談を各金融機関にしてください。

延滞しない

責任を持って返済することと同じように、延滞しないように気をつけることも非常に大切です。もし、約定返済が滞った場合には、次回の返済までの日数に応じ、遅延損害金が発生する可能性があります。

あらかじめ入念に計画を立てて、返済を進めることが大切です。

まとめ

カードローンを利用する際は、自分の返済能力や借入金額についてしっかりと考える必要があります。無理なく毎月返済を行うためには返済シミュレーションを行い、計画的な返済を行いましょう。上記に記載したことを参考にして、適切に利用するようにしましょう。あらかじめ自分の返済能力などを把握しておけば、自分に合った返済計画を立てることができます。

中島 翔
証券アナリスト / FP2級
中島 翔
「学生時代にFX、先物、オプションを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後銀行では富裕層向けの資産運用コンサルタントとして従事。あおぞら銀行でMBS投資業務を経験し三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワード、オプショントレーダー、Coincheckでの仮想通貨トレーディングとトレーダーを経験し、その後NYブロックチェーン関連のVCに所属。
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