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借り入れとは?借り入れの条件から、申し込みや返済の手続きまでを解説!

Vol.20
借り入れとは?借り入れの条件から、
申し込みや返済の手続きまでを解説!

個人的な事情だけではなく、新しくビジネスを始めるなどで借り入れをしたいと考えている人も必見。
ローンの種類から借り入れがどこでできるのかなど、
お金を借りる際の基礎的な知識や借り入れから返済までの流れについて解説します。

借り入れとは

借り入れとは、一般的に個人や企業が、銀行やクレジットカード会社などの金融機関からお金を借りることを言います。例えば、事業を始めるための資金として銀行から融資を受けたり、個人の場合は生活資金の補充などでクレジットカードのキャッシングを利用することです。

金融機関からお金を借り入れた場合、金額によって決められた利率で利息が発生します。返済時には、借り入れた金額に利息をプラスした額を返済することになっています。借りる側は「借り入れ」と言いますが、金融機関などの貸す側では「貸し付け」「融資」などと言います。

  • ローンの区別

    金融機関ではお金を貸し出す商品のことを「ローン」と呼んでいます。住宅ローンや教育ローンなどがそれに該当します。ローンは、借り入れる人のニーズや用途に合わせて3つに区分されます。

    一つ目の区分は「借入先」による区分で、「民間の金融機関」と「公的機関」があります。民間の金融機関とは銀行やクレジットカード会社などのことで、公的機関は住宅金融支援機構、日本政策金融公庫などです。

    二つ目の区分は「使用目的」による区分で、カードローンやフリーローンなど「特定の使用目的が決まっていないもの」と、住宅ローンや教育ローンなどの「目的が限定されているもの」に分けられます。

    三つ目の区分は「担保の有無」です。担保とは、返済ができなくなった時のために別の返済手段をあらかじめ確保しておくことです。借り入れの際に担保を提供する「有担保ローン」と、担保がいらない「無担保ローン」があります。「有担保ローン」で代表的なものは住宅ローンで、この場合は土地や建物を担保とすることが一般的です。また、「無担保ローン」には、子供の入学金や教材費に使う教育ローンなどがあります。

  • 借り入れ先について

    ローンの借り入れ先は主に3つあり、クレジットカード会社、銀行、信販会社があります。借り入れ先がクレジットカード会社の場合、キャッシング機能が付与されたクレジットカードで借り入れが可能です。キャッシングは、急な出費が必要な場合、ATMや近くのコンビニですぐにお金を借り入れることができます。キャッシングには利息が発生し、利息は借りた額に応じて変動します。あらかじめ契約しているクレジットカードの金利を確認しておくと安心です。
    銀行のローンは、目的が決まっているローンとフリーローンに分けられます。銀行から借り入れをする場合は、本人確認書類や源泉徴収票などの収入証明書類の提出が必要です。

    書類の提出後に審査が行われますが、勤続年数などの個人情報、他社からの借り入れ状況、過去の借り入れの履歴なども審査の基準となります。信販会社も、クレジットカード会社や銀行と同様にカードの発行やローン(目的別・フリーどちらも)の提供を行っています。

借り入れのルールについて

消費者金融やクレジットカード会社などから借り入れをする際には「貸金業法」という法律が適用されます。この法律は、個人や企業への貸付を行う際の貸金業者に対する規制などを定めています。

貸金業法は、安心して利用できる貸金業界を目指し、2006年12月に改正され、2010年6月に完全施行されました。法律に定められた借り入れのルールについて、初めて借り入れをする方へ向けて、基礎知識をご紹介します。

  • 借り入れ総額は年収の3分の1まで

    借り入れの目的や、お金を借りる人の収入状況などを考慮して、借り入れができる総額は年収の3分の1までと決められています。これは、「総量規制」と呼ばれ、返済が困難な額を借り入れることができないようにするためのものです。

    貸金業者は借り入れの申し込みを受けると、指定の信用情報機関に申し込んだ本人の信用情報を照会します。
    信用情報機関に照会を行うと、申込者が他社でどのくらいの金額を借り入れているのか把握できるため、貸付額を総量規制の限度内に収めることができるのです。

  • 除外・例外貸付とは

    総量規制とは別に、「除外貸付」というものもあります。「除外貸付」での借り入れは、総量規制の対象外となります。これは、年収の3分の1を超えていた場合でも返済能力があると認められれば、それ以上の金額を借り入れることができるというものです。例えば、住宅ローンや自動車ローン、高額療養費の貸し付けなどがあります。
    「例外貸付」とは、顧客の利益保護に支障を生じることのない貸し付けのこといい、「例外貸付」での借り入れは総量規制の対象にはなりますが、返済能力があれば収入の3分の1を超える借り入れが認められています。例えば、貸金業法に基づくおまとめローンなどがこれにあたります。

  • 上限金利

    2010年6月に貸金業法が改正され、金利負担を軽減するために上限金利が引き下げられました。借り入れをする場合の上限金利は、借入金額に応じて15%~20%です。10万円未満の借入れの場合は、金利の上限は20%、10万円~100万円未満の上限は18%、100万円以上の場合は上限が15%となっています。

    さらに、万が一返済が遅れた場合、金利とは別に「遅延損害金」というものが発生します。この遅延損害金の利率についても上限が20%と法律で定められています。支払いの遅延が発生すると、本来の返済額にさらに遅延損害金がプラスされた金額を支払わなければならないため、遅延は発生させないよう心がけましょう。遅延が発生しそうな場合は、事前に金融機関へ申告を行いましょう。

借り入れの方法・流れ

借り入れ先の金融機関によって細かい部分に違いがありますが、一般的な借り入れの方法や必要書類や流れについてご説明します。実際に店舗へ出向いて借り入れを申し込む場合や、民間の金融機関であれば無人の店舗、スマートフォンアプリで全て完了する場合もあります。

手順についてステップごとに詳細を確認していきましょう。

  1. STEP1
    借り入れの申し込み

    まずは希望の金融機関へ申し込み手続きを行います。Webサイトや店舗にて、申し込みに必要な情報を入力していきましょう。Web申し込みの場合は、申し込みフォームに必要事項を入力後に送信します。店舗の場合には必要事項を入力後、本人確認書類と合わせて提出します。

  2. STEP2
    本人確認

    本人確認書類の提出は必ず求められます。運転免許証など顔写真付きのものであればベストですが、顔写真付きの本人確認書類がない方は保険証でもかまいません。保険証の場合は、一緒に戸籍謄本(抄本)か住民票、または公共料金の領収書などが必要です。

    マイナンバーカードについてはまだ借り入れの際に有効な本人確認書類となっていませんので注意しましょう。

  3. STEP3
    審査

    審査では主に、「返済能力があるか」「総量規制に該当しないか」などの視点から申込者本人の個人情報が調査されます。申し込み時に勤務先や年収などを記載する項目がありますが、審査に通りたいからと言って虚偽の申告をしてはいけません。

    申告内容は記録されるため、虚偽の申告をしたことがわかれば今後ローンが組めなくなる可能性もあります。また、過去に未納や滞納の返済トラブルなどがないか、他社での借り入れ・返済状況なども確認される可能性があります。不安な方は、事前に忘れている未納料金などがないか確認しておくとよいでしょう。

  4. STEP4
    借り入れ(利用開始)

    審査に通過すると、指定した銀行口座に金額が振り込まれます。民間の金融機関の場合などは、審査に通過すると借り入れ用のカードが発行される場合もあります。もし次回以降も同じ企業で借り入れを行う場合は、そのカードを利用してATMなどで借り入れすることができます。

申し込み時の注意点

借り入れの申し込みをする際には、ただ単に本人確認書類を提出すればそれだけで借り入れができる、というものではありません。申し込み時の注意点について確認していきましょう。提出した本人確認書類と、ある一定の金額以上の場合には「収入証明書」をもとに、返済能力があるか審査が行われます。この収入証明書とはなにか、また信用情報機関についても解説していきます。

  • 収入証明書について

    収入証明書とは、返済能力があることを証明するための、自分の収入を証明する書類のことです。

    個人が貸金業者から借り入れをしようとする際には「1つの貸金業者から50万円を超える金額を借り入れる場合」と「複数の貸金業者からの借り入れ分が合計100万円を超える場合」のどちらかに当てはまると「収入を証明する書類」の提出が必要となります。この収入証明書と呼ばれる書類は、申込者本人の自己申告ではなく客観的に信頼性のある書類を提示して返済能力があることを申告する必要があります。

    貸金業法では「収入を証明する書類」として、源泉徴収票や給与の支払明細書、確定申告書や納税通知書などを定めています。給与明細は1カ月分ではなく、直近の数カ月分が必要となる可能性が高いため注意しましょう。

  • 信用情報機関

    貸金業者には申込者のリスクを正確に把握して返済能力以上の金額を貸し付けることを防ぐために「指定信用情報機関制度」に従う義務があります。

    これは貸金業者が、指定信用情報機関の信用情報を利用して借り入れの申し込みをしてきた個人の総借入残高を知り、返済能力調査をする制度です。
    貸金業者は、個人との貸付契約を締結した場合に申込者の氏名や貸し付けた金額などの情報(個人信用情報)を指定信用情報機関に提供しなければなりません。

    情報提供を個々の貸金業者が行うことによって、総量規制の判断にも役立っています。指定信用情報機関は、現在、株式会社日本信用情報機構(JICC)と株式会社シー・アイ・シー(CIC)の2社が指定を受け、情報を管理しています。

返済方式について

審査に通り、希望の金額を借り入れることができたら、一般的には約1カ月後から返済が開始します。今回は主に3つの返済方式についてご説明します。

「元利均等返済」は、元金と利息の合計である毎月の返済金額が均等になる返済する返済方式です。金利が変わらなければ、毎月の返済額は一定です。元金と利息をあわせた返済金額が常に一定なので、返済計画は立てやすいでしょう。
「元金均等返済」は、返済期間中の元金の返済金額を均一にし、それに利息を加えて返済する返済方式です。返済残額が少なくなることで利息も少なくなり、元利均等返済よりも返済総額を抑えることができます。
「残高スライド元利定額方式」は、借り入れ残高で毎回の返済金額が決まり、返済する返済方式です。返済金額には元金と利息が含まれています。借り入れ残高に応じて返済金額が変動するため、借り入れ残高が減少すると、毎月の返済金額も減ることになります。

どの返済方式が良いのかは一概に言えませんが、借り入れを行う前に返済方式をしっかりと確認しておくことが重要です。

まとめ

借り入れの際には綿密な「返済計画」を立てることが重要です。毎月の返済金額が生活を圧迫せず、かつ返済期間が長引いて利息が大きくなりすぎないように調整しなければなりません。初めてキャッシングやローンによる借り入れをする場合は、最初から総量規制のラインまで借りるなどの無謀な借り入れをしないよう注意しましょう。まずは最低限必要な金額から借り入れをしてみることをおすすめします。

中島 翔

中島 翔

保有資格
証券アナリスト
FP2級
主なキャリア
「学生時代にFX、先物、オプションを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後銀行では富裕層向けの資産運用コンサルタントとして従事。あおぞら銀行でMBS投資業務を経験し三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワード、オプショントレーダー、Coincheckでの仮想通貨トレーディングとトレーダーを経験し、その後NYブロックチェーン関連のVCに所属。