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貸金業法に基づくおまとめローンで返済額を軽減できる?基礎知識や返済方法をご紹介!

Vol.21
貸金業法に基づくおまとめローンで返済額を軽減できる?
基礎知識や返済方法をご紹介!

複数の金融機関から借り入れを行い、返済日や返済の総額が把握しきれない場合に便利なローンをご存知でしょうか。
貸金業法に基づくおまとめローンで借入先をひとつにまとめると金利が下がるかもしれないというメリットがあります。
貸金業法に基づくおまとめローンのメリットや、失敗しない借入先の選び方、注意点についてご紹介します。

貸金業法に基づくおまとめローンとは

複数のカードローンやキャッシングを利用している場合、それぞれの金融機関によって返済日が異なるため、返済の際に手間がかかってしまいます。場合によっては、返済忘れが発生しやすくなる可能性もあります。

このように複数社から借り入れを行っている場合、貸金業法に基づくおまとめローンを利用することで返済の際の手間を軽くすることができるだけではなく、ほかにもさまざまなメリットを得ることができます。

今回は、借入先をひとつの金融機関にまとめる「貸金業法に基づくおまとめローン」について解説します。

  • 貸金業法に基づくおまとめローンのメリット

    貸金業法に基づくおまとめローンは、複数の金融機関から借り入れている総合計の金額と同じ額を今よりも低い金利(借り入れ融資利率)で新たにひとつの契約として借り入れることで返済先を一本化するサービスです。

    バラバラだった返済日がひとつになり、返済忘れがなくなるというメリットがあります。また、返済を1つにまとめることで今までよりも金利が低くなり、返済の負担を軽減することができる場合もあります。
    例えば、A社(金利12%)から100万円、B社(金利14%)から50万円で合計150万円借り入れていた場合、この150万円をC社(金利10%)に借り入れしなおすことで、返済先を一本化し、金利も下がるというイメージです。

  • 貸金業法に基づくおまとめローンで金利が下がる仕組み

    借り入れをしていたお金を1つの返済先にまとめることで金利が下がるのはなぜでしょうか?

    一般的に多くの金融機関では、借り入れた金額が大きいほど利息が低くなるためです。いくつもの金融機関から少額の借り入れをするよりも、1社にまとめて高額の借り入れにしたほうが、トータルでの返済金額が低くなります。

    例えば、現在2社から合計150万円の借り入れをしている人がいるとします。A社での借入金額は100万円で金利が12%。B社から50万円で14%だとします。2社から発生する利息は、A社で借りている100万円の年間利息が12万円。B社で借りている50万円の年間利息が7万円となり、年間合計で19万円もの利息がつくことになります。これをひとつにまとめた場合、借り入れ金額(元本)は150万円と変わりませんが、一本化して借り入れた金融機関の金利を10%で借りられた場合、年間利息150万円×10%=15万円で、年間4万円の利息の支払いを減らすことができます。

  • 貸金業法に基づくおまとめローンのデメリット

    貸金業法に基づくおまとめローンのデメリットの1つ目は、「借り入れの状況や金融機関によっては金利が下がらない場合がある」ということです。複数の金融機関からの借り入れを解消する前に、一本化する借り入れ候補先の金融機関へ相談して金利が下がるかを確認してから手続きを進めることをおすすめします。

    また、貸金業法に基づくおまとめローンの中でも返済に特化した商品の場合は、追加で借り入れができないものがある点もデメリットと言えるでしょう。急な出費が必要になって新たな借り入れを行ってしまうと、返済すべき金融機関が増えてしまいます。そうなると以前と変わらない状況になってしまうため、追加の借り入れが発生する可能性がある場合は、返済に特化したローンではなく、追加融資にも対応できる商品を利用しましょう。

    そして最後に、貸金業法に基づくおまとめローンを利用するためには融資する金融機関の審査に通過しなければなりません。何度も返済を遅延している場合や、定期的な収入が見込めないという場合などは審査に通らない可能性があります。審査に申し込む際は虚偽の申告などはせず、必ず正しい情報を申告しましょう。

貸金業法に基づくおまとめローン
申し込み前の基礎知識

貸金業法に基づくおまとめローンを申し込む場合は、必ずしも店舗を訪れる必要はありません。契約前の審査もインターネットを利用したオンラインでの手続きが主流になりつつあり、来店不要で手続きが完了するところも多いようです。

インターネットの手続きが不安な場合は、店舗に設置されている無人契約機などでも対応可能です。また、無人契約機がない場合は平日の店舗で受付時間内に申請を行うこともできます。

傾向として、銀行などは土日祝日の対応ができないところが多く、消費者金融系の場合は対応してくれるところが多いようです。しかし、土日祝日に対応してもらえるからという理由のみで借り入れ先を決めるのは避けたほうが無難です。しっかりとプランや金利、契約内容を確認した上で借り入れ先を決定しましょう。

  • 申込時に必要な書類

    貸金業法に基づくおまとめローン申込時に必要な書類、料金についてご紹介します。

    • 「本人確認書類」

      運転免許証などの顔写真入りの証明書がベストです。運転免許証がない場合は、各種保険証や住民基本台帳カードなどでも問題ありません。しかし保険証の場合には、一緒に戸籍謄本(抄本)か住民票、または公共料金の領収書などが必要な場合が多いでしょう。マイナンバーカードは、「本人確認書類」として利用できないケースが多いので、注意しましょう。

    • 「収入証明書類」

      本人確認書類の他にもうひとつ重要なのが「収入証明書類」です。源泉徴収票や確定申告書、住民税決定通知書、給与明細書、所得証明書など、現在収入があることを証明できる書類が必要です。用意しやすいのは給与明細書ですが、直近数カ月分が必要になるケースが多いため事前に確認が必要です。

    • 「事務手続き手数料」

      事務手続き手数料が発生するところは少ないですが、金融機関によっては必要となる場合もあります。他にも、契約書作成にかかる印紙代を求められる場合もありますので、事前に知っておきましょう。

貸金業法に基づくおまとめローンの返済について

貸金業法に基づくおまとめローンを申し込む前に、毎月の返済金額に加えて利息がいくらになるのかを事前に自分で計算しておくことは大切です。ローンの利息の計算式は次のようになります。

  • 利息=借入金額×金利(年率)÷365日×借入日数

    たとえば、150万円を「年利10%」で借りた場合、「150万円×10%÷365日」なので、1日あたりの利息はおよそ「411円」となります。借りた日からお金を返すまでの日数にこの利息をかけることで、トータルの利息が算出できます。

    実際に貸金業法に基づくおまとめローンの契約をした際に今よりどのくらい利息の負担が減るのかが目に見えてわかるので、どの金融機関で契約するかも検討しやすくなります。

    しかし実際に契約をしたあとに、返済が遅れてしまった場合は、追加で「遅延損害金」が発生します。遅延損害金は法律で定められているペナルティのため、必ず支払わなければなりません。定義は各金融機関で違いがありますが、借入残高の年利20%程度に設定されているのが一般的で、支払いに遅れた日数分で計算されることが多いです。

    追加で余計な支払いが発生しないよう、返済計画は確実に自分が返済できる金額で立てるようにしましょう。

    自分に合った返済方法を選ぶ

    返済方法は、貸金業法に基づくおまとめローンを選ぶ際、金利の次に重要な要素です。自分で管理しやすい返済方法を選べば、支払いが遅延するようなことも少なくなるでしょう。一般的な3つの返済方法を解説します。

    • 口座からの引き落とし

      口座からの引き落としの場合は、自分がよく利用する口座を指定できるのが一般的です。ただし、銀行ローンの場合、指定の口座開設が条件となっていたのであれば、開設した口座から自動で引き落とされます。引き落としの場合、口座の残高が足りない場合は、未払いとなりますので注意しましょう。

    • ATMからの振り込み

      指定された金融機関のATMを利用して、振り込みでローンを返済することも可能です。基本的には振り込みの手数料は無料で返済できるところが多いようです。ATMで、自分のタイミングで都度返済をしたい方は、自身の行動範囲内に利用しやすいATMがあるかどうかを事前に調べておきましょう。給与などの収入があった直後に返済できるような仕組みづくりをすることが重要です。

    • インターネットバンキング返済

      3つの返済方法の中で、特におすすめなのはインターネットバンキングを利用した返済です。銀行ローンの場合は、その銀行のインターネットバンキングを利用して返済ができるので便利です。インターネット上に口座を開設しておけば、ローンの返済のためにわざわざ銀行のATMへ足を運んで振り込む手間も必要ありません。

      さらに、24時間いつでも好きなときに自分のタイミングで返済ができるため忙しい時でも未払いや支払いの遅延を防ぐことができます。振り込み手数料も無料のところが多いです。インターネットバンキングでの返済を利用する場合も、事前に金融機関への手続きが必要です。契約の際は忘れずに申告しましょう。

まとめ

貸金業法に基づくおまとめローンを利用して返済をしていく上で特に重要なのは「返済計画」です。せっかくローンを契約して利息が下がったとしても、毎月の支払い期日が守れずに支払い遅延で損害金が発生したり、そもそも返済するためのお金を用意することができなければ本末転倒になってしまいます。そして、返済計画を立てる上では無理をしないというのもポイントです。

完済するまでの日数が少なければ少ないほど、トータルの返済金額は少なくなります。そのため、繰上返済が可能ならばボーナスや臨時収入があったタイミングで繰上返済することをおすすめします。

まずは、金融機関の公式サイトなどに用意されている返済シミュレーションで、気軽に返済計画を見てみましょう。貸金業法に基づくおまとめローンを契約する前に、複数の金融機関のシミュレーションを比較し、検討しておくのがベストです。その際にはローンの返済方式も重要です。
また、金融機関で採用されている返済方式によって月の返済額や返済期間、返済総額などが異なりますので、候補の金融機関の返済方式はかならず確認しておきましょう。

中島 翔

中島 翔

保有資格
証券アナリスト
FP2級
主なキャリア
「学生時代にFX、先物、オプションを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後銀行では富裕層向けの資産運用コンサルタントとして従事。あおぞら銀行でMBS投資業務を経験し三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワード、オプショントレーダー、Coincheckでの仮想通貨トレーディングとトレーダーを経験し、その後NYブロックチェーン関連のVCに所属。